エア漏れに注意!
大型車(トラック、バスなど)の圧縮エアの役割と
目で見えないエア漏れの検査方法について

1,なぜ大型車にエアが必要なのか?

トラックやバスなどの車両重量が大きい車両には圧縮エアの力が欠かせません。
例えばバスの乗り降りの際に車体を傾けるにはエアーサスペンション(空気によるバネ)を使い、空気を入れたり抜いたりして車高を調整します。
ブレーキを掛ける際にも車両重量が大きいトラックやバスなどの大型車では人がブレーキを踏む力だけでは足りないので、ブレーキを踏む力をエアタンクに貯めた圧縮エアで倍増させて制動しています。ブレーキを解除するにも圧縮エアが使用されており、エアタンクの圧力が足りない状態になれば車両を走らせることが出来なくなります。

このように、大型車では圧縮エアを使って様々な部位の制御を行なっています。
大型車には圧縮エアを貯めるエアタンク、圧縮エアを生み出すコンプレッサ、そして各部位に送り出すためのエア配管が巡らされています。
日々の整備や車検時には圧縮エアもれを見つけて直す作業が必要不可欠です。

2,エア漏れを見つける方法

ではエア漏れを見つけるにはどのようにすれば良いでしょうか?

代表的なエア漏れの検査方法

● 手をかざして触覚でみる方法

エアタンクから配管、エアが通るすべての部位に手を当ててゆき、手に感じる圧力でエア漏れを見つける方法。この方法だと手の感覚で分かるレベルのエア漏れしかわからず、微小なエア漏れは分かりません。作業に時間が掛かり、人的コストが大きいです。

● 石鹸水で泡をみる方法

漏れが疑われる箇所に石鹸水を噴霧していく必要があります。漏れ箇所が泡立ち、ピンポイントで検知することができますが、こちらも作業に時間が掛かり、人的コストが大きいです。

● 耳で音を聞き取る方法

耳が良い人は聞こえるが、耳が聞こえづらい人は聞こえないなど作業員により差が出ます。比較的大きい漏れはすぐに分かりますが、小さい漏れは耳では見つけることが出来ません。
作業も人的コストも小さいですが、肝心の漏れを見落としてしまう可能性が高いです。

3,エア漏れ検知ツール「マークスマン2」とは?

ここまで上げてきた方法は従来から良く使われている方法です。
今回は、第4の選択肢としてエア漏れ検知ツール「マークスマン2」についてご紹介いたします。

● エア漏れ検知ツール「マークスマン2」とは?

マークスマン2はエア漏れ箇所から発生する超音波を人間の耳に聞こえるよう擬音化し、検査する道具です。

● マークスマン2がエア漏れを見つけるしくみ

圧縮された気体が小さな穴から漏れ出てくると摩擦が発生します。
発生した摩擦が大きければ「シュー」という音が聞こえますが、 小さい場合は耳で聴くことが出来ない「超音波」が発生します。
マークスマン2を使用すると、通常耳で聞こえない超音波を聞き取れる音に変換します。 小さい漏れの場合でも漏れが大きい時のように「シュー」という音が聞こえて 迅速かつ正確なエア漏れ診断が可能になります。

従来困っていた1晩で3〜5キロのエア漏れが発生している場合にも有効です。

漏れが疑われる箇所にマークスマン2を向け、先端を左右に動かしながら連続的な「シュー」という音を聞き取って漏れ箇所を特定して行きます。マークスマン2の先端に何もつけない状態では広角に聞き取れます。ある程度あたりをつけた後は範囲を絞るために後述のエアプローブ(付属品)を使用します。

車両の圧縮エア圧力計
ブレーキを使うたびに圧力が下がる。
500kPa未満はブレーキ解除出来づらく危険。

4,1晩で2~3キロのエア漏れの場合

マークスマン2 + 付属エアプローブで検査
マークスマン2に付属品のエアプローブを取り付けると検査範囲が スポットになります。漏れが疑われる箇所にできるだけ近づけて 使用することでわずかな漏れも検知できます。複数箇所からの漏れの際にも部位特定に役立ちます。

5,エア漏れ以外の検知

● 超音波エミッタ(超音波発信機)

気密検査で使用。
密閉空間(車内やトランクルームなど)に置いて発信させることで 気密検査(すき間)が行えます。
潜水艦のハッチ部や貨物船のハッチカバーの検査にも同様の方式が使われています。

● コンタクトプローブ(接触検査器具)

接触させて内部の音を聞く検査で使用。 インジェクターの音、ベアリングの音など

6,まとめ

日々の大型車エア漏れ検査方法として、超音波リーク検知はとても簡単&効率的に検査することが可能です。お困りがあればぜひお試しいただければと思います

リークラボ・ジャパンではさまざまな「漏れ」についての問題解決をご提案しております。
お困りの「漏れ」がございましたらお気軽にお問い合わせください。

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